Wisteria
ウィステリア(藤)
学名 | Wisteria floribunda (Willd.) DC. |
科名 | マメ科 |
別名 | グリシーヌ |
原産地 | 日本 |
主産地 | 日本 |
Fragrance 香料
ウィステリアの天然香料はなく、花の香りを再現した調合香料が使われています。
ウィステリアの香りは、ライラックやハニー感のある甘いフローラルノート。
グリーン、パウダリー、スパイシーなニュアンスがあるのが特徴です。
ふんわりとしたやわらかいイメージを与えるため、フェミニンなフローラル調によく使用されています。
香りの成り立ち
- ウィステリアの香りは、酢酸フェニルエチル、リナロール、アニスアルデヒドなどの成分で構成されています。
- 酢酸フェニルエチル
ローズのような甘いフローラルノート。 - リナロール
ライラックのようなフレッシュでクリーミーなフローラルノート。
ウッディ、スパイシーなどのニュアンスもあります。 - アニスアルデヒド
ホーソン(サンザシ)やアニスのようなパウダリーで甘い香り。
- 酢酸フェニルエチル
使用されている香水
- Olene/オレーヌ(Diptyque、1988)
ウィステリア、ジャスミン、ハニーサックル、ナルシスなど、華やかな花の香りが溢れるベネチアの庭を表現した香水。 - Eclat d’Arpege/エクラ ドゥ アルページュ(Lanvin、2002)
レモンやライラックのフレッシュな香りで始まり、ウィステリア、ティーリーフ、ムスクのやわらかい香りへ移っていきます。 - Glicine/グリシン(Acca Kappa、2004)
ウィステリアを中心に据えて、アンバー、バニラ、サンダルウッドなど深みのあるベースノートを合わせた温かい香り。 - Daisy Dream/デイジー ドリーム(Marc Jacobs、2014)
ウィステリアにペアーやライチ、ココナッツウォーターを合わせたみずみずしいフローラルフルーティー。 - Totally White/トータリー ホワイト(Parle Moi de Parfum、2016)
春にウィステリア、ライラック、ホーソンなどが咲き乱れるパリの公園をイメージした、ロマンチックでデリケートなフローラル香水。
その他ウィステリアを含む香水
「Splendor/スプレンダー(Elizabeth Arden、1998)」
「My Burberry Blush/マイバーバリー ブラッシュ(Burberry、2017)」
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Gardening 園芸
種類 | ツル性落葉樹 |
背丈 | ─ |
環境 | 日当たりの良い場所 |
姿かたち
- 支柱に巻きついて育つツル性の植物です。
- 4月終わり~5月始めにかけて、藤色、紫、白の房状の花をたくさん咲かせます。
- 花房は下に垂れ、1つの房は通常20~50cmくらい。
グリーンフローラル調の甘い香りを辺りに漂わせます。 - 花の後には、10~30cmの大きな豆さやができます。
- 日本でもっとも一般的なウィステリアは「ノダフジ(Wisteria floribunda)」と呼ばれます。
- ほかのウィステリアに比べ、花房が長く、華やかで迫力があります。
- ツル性の枝は、上から見て時計回りに巻き付いていきます。
栽培と収穫
- ウィステリアの栽培には棚が必要(藤棚)。
- 日当たりの良い場所を好みます。
- 埼玉県の牛島には、樹齢1,000年以上のウィステリアの大木があります。
これは国の特別天然記念物ですが、弘法大師が植えたという言い伝えもあります。 - そのほか栃木県のあしかがフラワーパーク、北九州市の河内藤園などの藤棚は国外でも有名で、開花シーズンには世界中から観光客が訪れます。
牛島の「藤花園」の公式サイト → 藤花園~the Wisteria in Usijima~
「あしかがフラワーパーク」の公式サイト(藤の花のページ) → ふじのはな物語
「河内藤園」公式サイト → 河内藤園 KAWACHI WISTERIA GARDEN
名前の由来・伝説
- 「Wisteria/ウィステリア」という属名は、アメリカの解剖学者「Caspar Wistar/カスパー・ウィスター(1761-1818)」の名前をとって命名されたといわれています。
- この花がはじめてヨーロッパに紹介されたときは、Glycine属(ダイズなどと同じ属)に分類されていました。
その後Wisteria属に分類し直されましたが、ヨーロッパの一部の国では現在もGlycine由来の名前で呼ばれています。 - フランスでは、ウィステリアのことを「Glycine/グリシーヌ」と呼びます。
近縁種・間違いやすい品種
Wisteria属の植物は数種あり、日本・中国・北アメリカのいずれかに自生しています。
- Wisteria floribunda/日本産ウィステリア(ノダフジ)
もっとも花房が長く、高く評価されているウィステリア。 - Wisteria brachybotrys/日本産ウィステリア(ヤマフジ)
日本に自生するもう1つのウィステリア。
ノダフジとはツルの巻き方向が逆。 - Wisteria sinensis/中国産ウィステリア
丈夫で育ちやすいウィステリア。 - Wisteria frutescens/アメリカ産ウィステリア
18世紀はじめ、最初にヨーロッパに渡ったウィステリア。
花房は短く(5~7cm)、現在はあまり栽培されていません。
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