カモミール精油のブレンドの幅を広げよう!癒しのアロマはパワフルなアクセントとしても使える!
カモミール精油は、アロマテラピーでもリラックスやスキンケア目的でよくブレンドされます。
リンゴみたいな親しみやすい香りは「癒しの代名詞」ともいえるものですが、その香りは意外とパワフル。
そのためカモミールブレンドの香調はけっこうワンパターンになりがちです。
カモミールの香りの特徴や効果的な使い方を知って、ブレンドレシピのバリエーションを増やしましょう!
「カモミール精油」には「カモミール・ローマン(Chamaemelum nobil)」と「カモミール・ジャーマン(Matricaria chamomilla)」の2種類があります。
ジャーマン種の精油は香りよりも作用を重視して使用することが多いと思うので、このページではローマン種の精油について、香りをブレンドするときのコツを紹介します。
カモミールの香りの特徴
リンゴのようなフルーティフローラル
カモミールの香りは、よく「甘いリンゴみたいな」と表現されます。
リンゴの香りがするのはフルーティな香調をもつエステル類を多く含むためですが、カモミールのやさしく温かいイメージによくハマる、ピッタリな表現ですね。
アロマティック・ハーバルの要素も強いので、ほかのフローラル系精油とはひと味違った素朴な香りが魅力になっています。
ミドルノートの香り
ブレンドの中心となるミドルノートの香り。
拡散性が強いため、トップノートにも影響を与えます。
持続性はそれほどないので、ベースノートの香りを組み合わせると香りが長持ちします。
香りの強さはかなり強い
カモミールは、ほかの精油と比べてとても強い香りです。
1滴がとてもパワフルなので、ブレンドに使用するときはひかえめに使うのが鉄則。
そうしないと「カモミールを加えるとなんでも同じ香りになるんだよね…」ということになってしまいます。
カモミールのブレンドテクニック
カモミールは、リンゴみたいな甘いフローラル感と肩の力が抜けたリラックス感を同時にブレンドに加えることができる精油です。
一方で、主役を効果的に引き立てる名脇役でもあります。
カモミールをほんの少し隠し味として使えば、ブレンド全体にユニークな味つけをすることができます。
リラックスした雰囲気を演出する
カモミールといえば「癒し」のイメージが定着しています。
ほっと一息つけるようなリラックスした香りブレンドをつくりたいときにはうってつけ!
ほかの癒し系精油と組み合わせて、より心地よく感じる香りにしましょう。
たとえば、ラベンダー、マンダリン、ネロリなど。
おすすめブレンドレシピ
カモミール・ローマン×1、ラベンダー×2、ネロリ×1
明るくてやさしい印象のリラックスブレンド。
寝る前にディフューザーで焚いたり、枕にしのばせるサシェの香りづけにもぴったり。
ナチュラル感のあるフローラルブレンドを作る
カモミールは、メンズフレグランスにブレンドされることもよくあります。
たいていのフローラル系精油は華やかさやエレガント感が持ち味ですが、カモミールの「フローラル」はナチュラルで爽やか。
ガーデンハーブのようなアロマティック系やグリーン系の香りと相性が良く、香水ではそれらの香りと一緒にブレンドされることが多いです。
たとえば、ミントやローズマリー、クラリセージ、コリアンダーシードなど。
スッキリしたハーブ系精油にカモミールを合わせれば、野原の草花をあつめてつくった花束みたいなフローラルブレンドのできあがり!
おすすめブレンドレシピ
レモン×2、カモミール・ローマン×2、ラベンダー×2、ペパーミント×1、ローズマリー×3
晴れた日にリビングで焚くと気持ちの良い、くつろいだ雰囲気のブレンド。
香水にしても爽やかで、場所を選ばずカジュアルに使えます。
ありきたりなブレンドを変身させる!
なんだかパッとしないありきたりなブレンドにカモミールを少量加えると、ブレンドのトップノートに深みを与えて香りの第1印象を変えてくれます。
とくにフローラル系やハーバル系のブレンドで効果てきめん!
イランイランやジャスミンなどを使った濃厚なフローラル系ブレンドでは、重たくなりがちな甘さに生き生きした立体感を与えます。
単調になりがちなハーブ系ブレンドにも、奥行きや躍動感を与えることができます。
ただしいずれも、効果的なのはごく少量を使った場合。
通常の1滴(0.05ml)が強すぎるなら、キャリアオイルなどであらかじめ希釈したものをブレンドに加えます。(こうやって希釈したものは、精油専用のアロマディフューザーなどでは使えません)
おすすめブレンドレシピ
カモミール・ローマン×1、イランイラン×1、ローズオットー×1、パルマローザ×2
イランイランとローズの甘いフローラルブレンドには、カモミールのフルーティーノートが明るいアクセントを加えてくれます。
手作りのスキンケアコスメやヘアオイルにもピッタリのブレンドです。
カモミールと相性のよい精油
香りの相性がよい精油
- ラベンダー
カモミールとラベンダーの組み合わせは鉄板!
この2つだけでも味わいのある心地よい香りだし、さらに柑橘系やウッディ系をあわせても◎。 - レモン
レモンのシトラス調、カモミールのアップル調。調子の異なるフルーティーがお互いを引き立て合い、トップノートのフレッシュな印象を豊かにします。 - パチュリ
カモミールのアロマティックな部分に、コクや深みを出します。
伝統的な香水にも使用される組み合わせ。 - マージョラム・スイート
カモミールもマージョラム・スイートも、ほんのりウッディなニュアンスを持っています。
2つをあわせれば落ち着いたハーモニーが生まれます。
作用の相性がよい精油
鎮静・鎮痙作用が有名なカモミール精油。
気持ちを落ち着けてリラックスしたいとき、お風呂に入れたりアロマトリートメントに使ったりするのにぴったり。
相性のよい精油とブレンドすれば、より深い癒しに。
- ラベンダー
香りも作用も相性のよい精油。心も体も疲労困ぱい…というときも、深くやさしく癒してくれます。
眠りにもよい組み合わせなので、枕に入れるサシェをつくるのも◎。 - マンダリン
カモミールのリラックスブレンドに柑橘系をあわせるなら、マンダリンがいちばん!
温かく包み込むような安心感をもたらします。子ども部屋にもおすすめ。 - ネロリ
カモミールとネロリの精油をキャリアオイルにまぜれば、乾燥肌や敏感肌用のスキンケアオイルになります。
使うたびに、香りでも癒される。
カモミールと一緒に買うなら?
ラベンダー
カモミールにブレンドする精油としては、まず押さえておきたいラベンダー。
ほっと一息いれたいとき、気持ちを落ちつけたいとき、眠れないとき。
そんな時にはいつでも力になってくれる、お守りのような組み合わせです。
カモミールをほかの香りとブレンドするときも、ラベンダーを加えると香りがなじみやすくなります。
ラベンダーはカモミールとほかの香りのあいだに立って、香りの橋渡し役になってくれます。
(おまけ)○✕クイズ
1
カモミールはかわいらしく繊細な花なので、その精油の香りもさりげなく控えめ。
だからリラックスしたいときは、ほかの香りに負けないように多めにブレンドするべき!
〇 はい、その通り!カモミールの割合を多くするとバランスの良い香りになります。
× いいえ、違います!カモミールは控えめに使わないと他の香りをかき消してしまいます。
2
カモミールにブレンドするなら、ラベンダーの右に出るものなし!
香りの相性が抜群で、リラックスや眠りにも役立つ組み合わせ。そのうえカモミールと他の香りをうまくつなぐ橋渡しまでしてくれます。
〇 はい。カモミールとラベンダーの相性の良さは間違いありません。
× いいえ。この2つをブレンドするメリットは特にありません。
(答えはこちら)
まとめ
カモミールは、癒しや眠りのための定番ブレンドから、ほかの香りを活かす隠し味のような使い方まで、じつは幅広く活用できる奥の深い精油。
香りは強くてもけっして合わせにくい香りではないので、いろいろな香りとブレンドして、新しいハーモニーを発見してみてくださいね。
(クイズの答え)
Q1 ×
カモミールの香りはとても強いため、ブレンドするときは控えめに使いましょう。
ちなみに、植物自体も見た目は繊細ですがとても丈夫で生命力旺盛です。
Q2 〇
ゆっくり癒されたい日は、カモミールにラベンダーをブレンドしましょう。